コンパクト7

 コンパクト7の新品をヤフオクで5万で買った。この機種は、いわゆるSEAG社のC1といわれる機種で、海外のOEM用として製造しているものだ(通販やヤフオクを使えばSEAG社の製品を直接買う事もできる。)この機種を国内で販売しているのは、寿と、東洋アソシエイツだ。寿のは、Bセット(調整一部手抜き品)でクロススライドつきで9万以下で出ているので、買うなら、寿のが安い。
コンパクト7は、クロススライドは残念ながら別売り。
 中国製品で一番問題になるのは、仕上げ職人がいない状態で作っているので、最終調整がされていない点だ。これは、送りが異常に重かったり、軽かったり、芯押し台が曲がっていて回転中心に来ない。ふれ止めもセンターが出ていない。などのトラブルを生む。寿と東洋で売られているものについては、この部分を修正しているので、全く問題ない。(金額が倍違うのは、この部分の違い)
 しかし、精度が悪いといっても、工場で導入されている工作機械は日本製の最先端機種なので、加工精度など基本的な部分は日本製とかわりない。(下手をすると日本より良い)。だから、ベットの仕上がり具合など(機械の性能だけで決まってしまう部分は)OKだ。この機種は、構造が単純で、調整する所がほとんど無いので、直接C1を買ってしまってもいいかもしれない。(芯押し台のセンターが出ていない可能性大だが、そこは、がんばれば調整できる、たぶん)
 コンパクト7(C1)は、安いながら電気的なオーバーロードプロテクトや、保護カバーを閉じないと、回転しないなど、このクラスにしては、細かい所まで、考えられている。オーバーロードプロテクトは、150wのローパワーモーターで加工する時は必修。これがないと、オーバーロードしても、ブレーカーによって、モーター回路が遮断されないので、モーターが回転しつづけ、プラスチックのギアが溶ける。(ベルメックスの小型フライス盤は、ここが、ウイークポイント)
 モーターパワーが150Wだが、うるさくもなく(夜中の12時にアパートで使っても問題無いレベル)大きさも手頃だ。モーターはブラシモーターだが、ミニ旋盤を使いこなすための本に書かれているような回転むらは、(多少あるのかもしれないが)加工そのものに影響がでるほどひどくはない。普通に使える。無段変速なので、つまみをまわして、回転速度を変えられる点が非常に便利。通常800回転くらいをMAXで使う。モーターパワーが弱いので、バイトの選定(よく切れるバイトを使う事)には注意が必要。バイトさえよければ、アルミ、真鍮は、さくさく切れる。鉄とかSUSはまだ試した事がないが、厳しいかもしれない。
サカイのML−210を絶賛する人がいるが、あれを買うくらいなら、こっちの方が100倍まともな機械だと思う。チャックの構造を見ても、一目瞭然。