スライドテーブル分解1

 コンパクト7の一番の利点は構造が簡単なので、メンテしやすいという事だ。機械をばらしてみると、加工精度を出すには、どうすれば良いのかが、わかってくる。(これについては日をあらためて)。SEAG社の旋盤は、C1,C2,C3とあって、C3はかなりおおきくなるが、刃物台等の基本構造は、どれも一緒だ。旋盤にとどまらず、フライス盤についても同じ構造なので、これから書く事は、フライス盤の調整にも、訳に立つだろう。

 刃物台のネジがゆるんでしまって、やむなく分解した時の内部構造の詳細をレポートする。なぜゆるんだのかというのが、分解すると、よくわかる。

 構造を明確にするために、はずさなくて良い部分もはずしてしまった。
 横送りのテーブルはどうすればはずれるのか?というのが1枚目を見るとよくわかる。答えは簡単で、ハンドルをずーっとまわしていくと、勝手にはずれる。実に単純、すばらしい!ここで注意するのは、テーブルの斜めの溝の片側に入っている カミソリ(かなり堅い金属)が、イモネジで抑えられているだけで、ぽろっとはずれる(カミソリはネジで側面を押されるだけで、ネジ止めされていない)はずれたのには、上下があるので(ネジの跡で判断)注意

 2枚目を見ると、中央にゆるんだネジ(金色の砲丸の四角いパーツ)が見える。砲丸を固定しているのは、刃物台の下からのネジなので、刃物台ごとはずさないと、駄目というのが、この時点でわかった。(カミソリの調整はやっかいなので、横スライドテーブルははずさない方が本当は良いという事も後からわかった)
ここで、なぜネジがゆるんだのか、、、だが、これは、砲丸のパーツとボールネジの位置関係が悪いから(ここが中国!)という事がわかった。この2つのパーツの位置関係がわるいと、ハンドルを1回転させる時に、半分までは、軽くて、もう半分まわすと重くなる。つまり片当たりが発生する。片当たりが発生すると、砲丸のパーツは、一方向に常に押される事になるので、この横方向の力により、ネジがゆるむというからくりだ。(ここの調整方法は後術)

刃物台ごとはずさないといけないとなると、勇気がいる。しかし、ゆるんでしまったからには、はずすしかない。