テクトロオシロの調整

マイティ465です!って言ってもだれも知らないですが。テクトロが世に送り出した傑作アナログオシロの元祖です。意外にコンパクトで100Mの帯域。遅延そういんや、10倍拡大モードなど。アナログオシロとして必要な機能は全て持っています。しかし、しかし、古すぎる。もう、これは博物館に飾ってあるような代物な訳ですが、幸運?にもオークションで格安?で手に入れました。ちゃんと動くんですが、スイーパーからパルスをつっこんでやると、写真のように(inputは0から300MHz)激しく高周波で減衰しまくっています。

100Mの帯域ってのは嘘じゃないか!とおこってはいけません。古いオシロなんてみんなこんなもんです。じゃあ、このオシロはもう、高周波では使えないのか?と思うのは早い!なんと、テクトロには、帯域を調整する機能があります!サービスマニュアルに書いてあるのです!。なんという事でしょう。増幅回路の中に可変抵抗と、トリマーコンデンサが数カ所あり、これを回す事により、広域側の劣化を修正できるのです!この調整箇所は、各チャンネルで3カ所あります。ですが、この調整を行うには難関が一つ。カバーをはずさなくてはならない。これが大変!なんたって、回路は数千ボルトがかかる回路が入っているので、電源がOFFっていったって、コンデンサはチャージされている訳ですから。死にたくない人は間違ってもあけないでください。死んでも責任持ちません。なんでこんな事かくかと言うと、外側のカバーをはずしても、持つところが一つもないんですよね!右も左も回路でぎっしり!

あえてもてるというのは、フロントのパネルの端5mm程度。このカバーの取り外しには、くれぐれもご注意を!(感電による命の保証はしません)それでは、試しにCH1の初段の抵抗を回してみます。

トリマーコンデンサは、回したんですが、あんまり効果ありませんでしたが抵抗はご覧のとおり、入力に近い側が低域で、回路の後ろに進むにしたがって(出力側)広域の周波数特性を改善する構造となっています。もっとまわしてやれ!という事で今度は広域側をまわします。オーシレーターの周波数レンジを0から150Mに変更しています。

150Mまでほとんどフラットになっている事がわかると思います。普通は100Mのオシロは、100Mでー3dB出力が減衰つまり、100Mで10Vをいれても、振幅は7Vとして表示される訳です。ところが、調整の結果。150MHzでも、ほとんど信号の振幅はフラットなオシロとなってしまいました!50MHz以上も帯域ぼろもうけ!