突っ切りバイトによる加工(真鍮)

永尾研究所の正面突っ切りバイトで、真鍮丸棒の正面突っ切り作業を行った。
アルミの場合と同じ要領で、びびらなくなるポイントを探した。

回転中心から外れた所で、突っ切ろうすると、どうやっても盛大にビビリ音が聞こえた。
びびった時の切り子は、こんなかんじ、

針のような細い切り子で、切削中に強烈にワークが振動するので、切り子がつながっていかないというのが
よくわかる。

いろいろ試してみると、回転中心で突っ切りと、ビビリ音が、ぴたりとやむ事がわかった。
この時、アルミと同じ形状の切り子がでた。
アルミの時も、こういう傾向があったので(中心ほど音が小さい)これは、突っ切りバイトの特性かもしれない。

いろいろ原因を考えると、もしかして、これは、主軸の剛性の問題?という点にいきついた。
主軸の剛性がひくければ、回転中心からはずれた所を強く押せば、当然たわむ。
このたわみが、ビビリを発生させているのではないかと考えた。

そこで、加工面積が小さい(細い刃)を使って加工してみた。
永尾研究所の小さな突っ切りバイト、真鍮用を使った。
刃幅約1mm、昨日のアルミよりもさらに回転速度をおとした。
すると確かに、びびらないポイントがあった!
幅1mmで深さ1cmくらいまで楽に加工できた。加工例と、そのときの切り子

でかいバイトでも、刃幅を全部使わずに1mmくらいの幅で切り込んでいけば、びびらない。
ただ単に中心からくりぬくというのなら、普通の正面突っ切りバイトでOKだ。